「ハンドメイド作品をネットで販売したいけれど、何から始めればいいのか分からない」「BASEやSTORESなど、どのサービスを選べばよいのか迷っている」という方も多いのではないでしょうか。
ネットショップの開設は、以前よりもずっと簡単になりました。専門的な知識がなくても、ネットショップ作成サービスを使えば、商品数が少ない状態から始められます。
ただし、ショップを作るだけで自動的に売れるわけではありません。商品写真、説明文、送料、発送方法、集客まで、最低限の準備が必要です。
この記事では、初めてネットショップを作るハンドメイド作家に向けて、サービス選びから販売開始までの流れを順番に解説します。
ハンドメイド作品のネットショップ開設に必要なもの
最初から立派なロゴや多くの商品を用意する必要はありません。まずは、次の内容を準備しましょう。
- 販売する作品3〜5点
- 作品の写真
- 商品名と説明文
- 販売価格
- 送料と発送方法
- ショップ名
- 問い合わせ用のメールアドレス
作品数が少なくても問題ありません。商品をたくさん登録することよりも、写真や説明文を丁寧に整え、安心して購入できるショップにすることが大切です。
ネットショップ作成サービスを選ぶ
初心者がネットショップを始める場合は、BASEやSTORESなどのネットショップ作成サービスを使う方法が現実的です。
サービスを選ぶときは、名前の知名度だけでなく、次の内容を確認しましょう。
- 初期費用や月額料金
- 商品が売れたときにかかる手数料
- 使える決済方法
- デザインの変更しやすさ
- 商品登録のしやすさ
- 発送や在庫管理の機能
- 問い合わせ対応の方法
無料で始められるサービスでも、商品が売れたときには手数料がかかる場合があります。売上だけでなく、手数料や送料を差し引いたあとに、いくら利益が残るのかを確認しておきましょう。
最初は無料または低料金のプランで試し、注文が増えてから上位プランや別のサービスを検討しても遅くありません。
ショップ名と紹介文を決める
ショップ名は、作品の雰囲気や作家としての活動内容が伝わる名前にします。難しい言葉や読みにくい英語を無理に使う必要はありません。
ショップ紹介文には、次の内容を入れると特徴が伝わりやすくなります。
- どのような作品を作っているか
- どのような人に使ってほしいか
- 作品作りで大切にしていること
- 活動している地域や制作背景
例えば、次のように書けます。
「滋賀県で、日常使いしやすい陶器の器を制作しています。毎日の食卓になじみ、使うほど愛着が増す作品を目指して、一つずつ手作業で仕上げています。」
ハンドメイド作品は、商品そのものだけでなく、作り手の考え方や制作の背景も購入理由になります。長く書きすぎず、自分の言葉で伝えましょう。
商品写真を準備する
ネットショップでは、購入者が商品を直接手に取れません。そのため、商品写真は購入を判断する大切な材料になります。
最低でも、次の写真を用意しましょう。
- 商品全体が分かる写真
- 正面や側面など、角度を変えた写真
- 模様や素材感が分かるアップ写真
- 大きさが想像できる写真
- 実際に使っている場面の写真
例えば、マグカップなら、商品だけを撮影した写真に加えて、手に持った写真やコーヒーを入れた写真があると、大きさや使い方を想像しやすくなります。
撮影するときは、日中の明るい場所で自然光を使いましょう。背景を白や無地にすると、作品が見やすくなります。
実物と写真の色が大きく違うと、購入後のトラブルにつながることがあります。撮影後は、スマートフォンとパソコンの両方で色や明るさを確認してください。
商品説明には何を書けばよい?
商品説明には、作品の魅力だけでなく、購入前に確認してほしい情報も書きます。
- 商品名
- サイズ
- 素材
- 重さ
- カラー
- 作品の特徴
- 取り扱い方法
- 発送までの日数
- 一点物か受注制作か
- ハンドメイド作品特有の個体差
「丁寧に作りました」「おすすめです」だけでは、購入者が判断できません。どのような素材を使い、どのような場面で使えるのかを具体的に書きましょう。
商品説明文の例
「滋賀県産の木材を使った手作りの小物入れです。アクセサリーや鍵など、身の回りの小物をまとめるのに使えます。天然素材のため、木目や色合いには一つずつ違いがあります。発送までに5日ほどお時間をいただきます。」
作品の背景や制作へのこだわりを一文加えると、量産品との違いも伝わりやすくなります。
販売価格を決める
ハンドメイド作品の価格は、材料費だけで決めないようにしましょう。
次の費用を確認してから販売価格を決めます。
- 材料費
- 制作にかかった時間
- 梱包材の費用
- 販売手数料
- 決済手数料
- 送料
- 撮影や宣伝にかかる費用
例えば、材料費が1,000円でも、制作に2時間かかり、梱包材や販売手数料も必要なら、1,500円で販売しても十分な利益は残りません。
安くすれば売れるとは限りません。無理なく制作を続けられる価格を設定しましょう。
送料と発送方法を決める
送料が分かりにくいと、購入直前に離脱される原因になります。
発送方法は、作品の大きさ、壊れやすさ、価格に合わせて選びます。
- 小さく薄い作品:追跡できる小型配送
- 壊れやすい作品:箱に入れて宅配便
- 高額な作品:追跡や補償がある配送方法
送料を商品価格に含める場合は「送料無料」と表示し、別途受け取る場合は、購入前に金額が分かるようにしておきましょう。
受注制作の場合は、制作期間と発送までの日数を分けて書くと親切です。
販売を始める前に確認すること
ショップを公開する前に、自分で購入者と同じ操作をして確認しましょう。
- 商品価格が正しい
- 送料が正しく表示される
- 決済方法を選べる
- 注文完了メールが届く
- 問い合わせ先が分かりやすい
- 発送までの日数が書かれている
- 返品やキャンセルの案内がある
- 特定商取引法に基づく表記が設定されている
- スマートフォンで読みやすい
家族や知人にショップを見てもらうのもおすすめです。自分では気づかなかった説明不足や操作しにくい部分が見つかることがあります。
ネットショップを公開しただけでは売れない
ネットショップを作っても、存在を知ってもらわなければ商品は売れません。
販売開始前後には、InstagramやLINE、ブログなどでショップを案内しましょう。
- ショップ開設のお知らせ
- 販売する作品の紹介
- 制作中の様子
- 作品に込めた思い
- 販売開始日
- 発送や梱包の様子
いきなり広告を出す必要はありません。まずは既存のフォロワー、イベントで知り合ったお客様、知人などへ案内し、少しずつショップを知ってもらいましょう。
商品が売れたあとの対応も大切
ハンドメイド作品は、商品を届けて終わりではありません。
発送予定日を守る、梱包を丁寧にする、発送通知を送るなど、購入後の対応も次の注文につながります。
手書きのメッセージカードを添えたり、取り扱い方法を案内したりすると、購入者にも安心してもらいやすくなります。
ただし、毎回負担になるほど豪華な対応をする必要はありません。無理なく続けられる範囲で、自分らしい対応を考えましょう。
最初は3〜5商品で小さく始めよう
最初から何十点も商品を登録したり、完璧なデザインを用意したりする必要はありません。
まずは3〜5商品を登録し、注文から発送までの流れを一度経験することが大切です。
実際に販売すると、購入者からよく聞かれる質問や、説明が足りなかった部分が見えてきます。その内容を商品ページや案内文へ追加しながら、少しずつ改善していきましょう。
ネットショップは、公開して完成ではありません。作品やお客様の反応に合わせて育てていく場所です。
ネットショップ開設前のチェックリスト
- 販売する作品を3〜5点選んだ
- 商品写真を複数枚用意した
- サイズや素材を説明文に書いた
- 販売価格に手数料や梱包費を含めて考えた
- 送料と発送方法を決めた
- 発送までの日数を書いた
- 返品やキャンセルの案内を用意した
- 問い合わせ先を掲載した
- スマートフォンで表示を確認した
- SNSなどで告知する準備をした
よくある質問
- Q. ネットショップを始めるにはパソコンが必要ですか?
- A. スマートフォンだけでも開設できるサービスはあります。ただし、商品説明の入力や画像整理は、パソコンを使った方が作業しやすい場合があります。
- Q. 最初に何商品くらい登録すればよいですか?
- A. まずは3〜5商品でも問題ありません。商品数を増やすよりも、写真や説明文を丁寧に整えることを優先しましょう。
- Q. BASEとSTORESのどちらを選べばよいですか?
- A. 料金、販売手数料、使いやすさ、必要な機能を比べて選びます。最初は無料プランなどで実際に操作し、自分に合う方を確認する方法がおすすめです。
- Q. ハンドメイド作品でも返品対応は必要ですか?
- A. 返品やキャンセルの条件は、購入前に分かるように掲載しておきましょう。受注制作や名入れ商品など、商品の性質によって対応が異なるため、自分の販売方法に合わせて条件を整理してください。
- Q. ネットショップを作ればすぐに売れますか?
- A. ショップを公開しただけでは、すぐに売れるとは限りません。Instagramやイベント、既存のお客様への案内などを組み合わせ、少しずつ知ってもらう必要があります。