問い合わせのたびに過去の返信を探し、全文をコピーしていませんか。共通の案内は使い回せますが、以前の相手の名前や受付日時まで残ると誤送信につながります。
パソコン版Gmailには、作成した文面を保存し、新しいメールに挿入する「テンプレート」があります。ここでは機能を有効にし、共通部分だけを保存して、呼び出した後に相手ごとの内容を直すところまで試します。スマートフォンのGmailアプリではこのテンプレートを作成・使用できないため、パソコンで進めます。操作はGoogleのメールテンプレートの公式手順に沿っています。
まず、保存する文と毎回書く文を分ける
練習には架空の問い合わせを使います。たとえば「見学希望への返信」なら、集合場所の説明は共通でも、相手の名前、日時、申込状況は毎回違います。テンプレートには変更しない説明と、入力を促す目印だけを入れます。
件名例:見学についてのご案内
本文例:お問い合わせありがとうございます。見学について、次の内容をご案内します。
【相手の名前を確認】
【希望日時と受付状況を確認】
集合場所:〔実際の場所を記入〕
ご不明な点があれば、このメールにご返信ください。
これは練習用の文面です。本文中の角括弧や「〔 〕」を残して送らないため、送信前の確認箇所として使います。料金、空き状況、期限のように変わり得る情報は、共通文として決め打ちしない方が安全です。
パソコン版Gmailでテンプレートを有効にする
ブラウザでGmailを開き、右上の歯車アイコン [設定]→[すべての設定を表示] を選びます。[詳細設定] タブに移動し、「テンプレート」の [有効にする] を選んで、画面下部の [変更を保存] を押します。設定後に受信トレイへ戻ったら、メール作成画面を開いて確認します。
歯車が見えない場合は、まずパソコンのブラウザでGmailを開いているか確かめてください。職場や学校のアカウントで管理上の制限が疑われる場合は、表示されない理由を推測せず、管理担当者に確認します。スマホのアプリ内で同じ項目を探し続けても、この手順は進みません。
練習文を一件保存する
[作成] で新規メールを開き、本文欄に練習文を入力します。宛先には誰も入れず、誤送信を防ぎます。作成画面の右下にある三点メニュー [その他のオプション]→[テンプレート]→[下書きをテンプレートとして保存]→[新しいテンプレートとして保存] の順に進み、後で見分けやすい名前を付けて保存します。
ここで保存される文面は「送信済みメール」ではありません。保存後、いったん新しい作成画面を開き直し、三点メニューの [テンプレート] に付けた名前が表示されるか確認します。項目がなければ、設定で[変更を保存]まで押したかを見直します。
件名をテンプレートで再利用できるとは、この公式手順だけでは確認できません。練習では本文の保存・挿入に絞り、件名は実際のメールを作る時に今回の用件に合わせて入力します。
呼び出してから、相手ごとに直す
新規メールまたは返信画面で三点メニューを開き、[テンプレート] から保存した名前を選びます。文面が本文に入ったら、次の順で確認します。
- 宛先:今回返信する相手だけか。CCやBCCに意図しない相手はいないか。
- 名前と問い合わせ内容:相手が尋ねたことに、この文が答えているか。
- 可変部分:日時、空き状況、価格、場所、リンクは今の内容か。
- 目印と件名:「【確認】」や「〔記入〕」が残っていないか。件名が今回の用件に合うか。
- 添付と署名:必要なものが付いているか、古い添付が残っていないか。
たとえば相手が「土曜日の見学」を尋ねているのに、保存文の一般的な説明だけで「承りました」と送ると、受け付けたと誤解されかねません。受付状況を確認していないなら、確認中であることを自分の言葉で書きます。テンプレートは返信を自動で判断する機能ではなく、下書きの共通部分を入れる機能です。
実際の直し方も架空の例で見てみます。過去のメールをコピーした時に残りがちな「お客様A、10月3日10時にお待ちしています。参加費は1,000円です」を、テンプレートへ入れるべきではありません。今回の相手がお客様Bで、日時も料金もまだ確認中なら、呼び出した共通文に「お客様B」「ご希望の日時と参加費を確認してご連絡します」と書き足します。「お客様A」や1,000円が残っていないか、下書き内を検索してから送信します。確認前に確定日時を返信するより、確認中と書く方が正確です。これは操作を練習するための一般例で、実際の料金や対応を示しません。
返信が長くなる場合は、共通文のあとに「お問い合わせの件について」と今回の質問を短く書き、答えを続けます。テンプレートだけで質問への回答が完結すると考えないためです。送信前に受信メールと下書きを見比べ、「相手の質問に答えたか」「約束していないことを書いていないか」を確認します。宛先を最後に入れる練習にすれば、文面を直している途中の誤送信も避けやすくなります。
文を直したい時と、不要になった時
共通案内が変わったら、作成画面で新しい文面に直し、三点メニューの [テンプレート]→[下書きをテンプレートとして保存]→[テンプレートを上書きする] から既存のテンプレートを選び、[保存] します。名前が似たものを複数作っていると、別の文を上書きしやすいため、選択した名前をもう一度見ます。上書き後は新規メールへ呼び出して、保存した内容が更新されているか確認してください。
使わなくなった文は [テンプレート]→[テンプレートを削除] から選べます。Googleの公式手順によれば、削除したテンプレートは復元できません。削除の前に別に残す必要がある文か確認します。メールの下書きや送信済み履歴とテンプレートは別なので、削除操作で過去の送信内容まで消えると決めつけないでください。
複数人が返信を担当するなら、各自が古い文面を使い続けないよう「共通案内の原文はどこで確認するか」「変更を誰が知らせるか」を決めておくと安心です。Gmailのテンプレートを保存しただけで他の担当者のGmailにも同じテンプレートが配られるとは扱いません。内容変更を通知しても、担当者ごとに保存文を開いて更新し、練習メールに挿入して確かめる必要があります。これはGmailの共有機能の説明ではなく、複数人で使う際の一般的な確認例です。
最初の一通を送る前に、宛先を空欄にした練習用の作成画面で「保存した文を呼び出す→【確認】の箇所を埋める→件名を入れる」まで試します。送信ボタンは押さず、呼び出した文に以前の個人名や日付がないか目で確かめます。もし古い情報が保存されていたら、その場の下書きだけを直して終わらせず、元のテンプレートも修正して上書きします。これで次の返信で同じ誤りを繰り返す可能性を減らせます。
慣れるまでは、架空の文を一件だけ保存し、呼び出して直すところまで練習すると安心です。実際の問い合わせに使う際は、今回の質問に答えているかを最後に読み直します。複数人の返信文をそろえる必要があり、自分たちだけで文面を決めにくい場合は、アナデジラボへご相談ください。