案内文をメール添付で確認してもらうと、「最終」「修正後」「最終の最終」とファイルが増えがちです。Googleドキュメントなら同じファイルを共有し、気になる箇所にはコメント、文の直し方には提案を残せます。この記事ではパソコンの画面を使い、案内文を一つ作って、相手の指摘を確認し、完成版を確かめるまで進めます。

練習には、架空の「会場への行き方」の短い案内を使います。実在の顧客情報や未公開の内容を入れる前に、共有相手と権限の動きを確かめてください。編集の仕方はGoogleの提案モードの公式案内、共有はDriveの公式案内を基にしています。

一つの文書を作り、共有相手を選ぶ

ブラウザでGoogleドキュメントを開き、空白の文書を作ります。左上の文書名を「会場案内・練習用」のように変え、次の二文を入力します。

当日は入口から受付へお越しください。受付は午前10時からです。

右上の [共有] を選び、確認してもらう相手のメールアドレスを入力します。ここで権限を選びます。閲覧者 は読むだけ、閲覧者(コメント可) は本文を直接書き換えずコメントや提案を残せます。編集者 は本文を直接編集でき、提案の承認・拒否もできます。Googleの画面で権限名が「コメント可」などと表示される場合があります。最初から全員に編集権限を渡す必要はありません。

リンクの設定も確かめてください。案内文が未公開なら、[一般的なアクセス]を[制限付き] にし、指定した相手だけに共有するのが分かりやすい始め方です。「リンクを知っている全員」を選ぶと、リンクが転送された先にも内容が見える可能性があります。宛先と権限を確認してから [送信] します。職場のアカウントでは、管理者の設定により外部共有が制限される場合があります。

疑問はコメントに残す

文中の「入口から受付」を選択し、上部メニューの [挿入]→[コメント]、または選択箇所のコメント追加アイコンを使います。たとえば「入口は正面入口ですか。裏口もありますか」と書きます。本文を直接直す前に事実を確認したい時に向いています。

相手にコメントが付いたら、右側のコメント欄を開いて内容を読みます。答えが分かったら [返信] に「正面入口です」などと書き、必要に応じて本文も直します。やり取りが終わったコメントは [解決] にできます。ただし、解決にするだけで本文の誤りが自動で修正されるわけではありません。直した箇所を文書上でも読み直します。

コメントが見当たらない場合は、選択していた文字や右上のコメント表示を確認し、別の文書を開いていないかも見ます。メール通知だけを読んで別ファイルに返信しないよう、元の文書へ戻ることが大切です。

文の直し方は「提案」にする

「当日は入口から受付へお越しください」を「当日は正面入口から入り、受付へお越しください」に変えたいとします。画面右上のモード切り替えで [提案] を選び、本文を編集します。削除と追加が提案として表示され、元の文が直ちに確定するわけではありません。編集権限を持つ人も提案モードへ切り替えて使えます。コメント可の人も提案を残せますが、本文の直接編集はできません。

提案を受けた側は、その変更が現場の案内として正しいかを確認し、提案カードの 承認 または 拒否 を選びます。分からない点があれば先に提案へ返信し、確認が済んでから決めます。すべてを機械的に承認すると、実際には使わない入口を案内するかもしれません。提案は文章の候補であって、現場の事実確認まではしてくれません。

二人の指摘が違ったら、一つずつ確かめる

架空の会場案内で、確認者Aが「正面入口から入る」と提案し、確認者Bが「受付は9時30分からでは」とコメントした場合を考えます。作成者はまず入口を知る担当者へ聞き、正面入口が確かならAの提案を承認します。別の入口を使うなら提案を拒否し、提案欄へ理由を返信します。Bの開始時刻は、当日の案内や担当者に確認するまで本文の「午前10時」を直しません。コメントへ「確認中」と返信しておけば、見落としと保留を区別できます。

時刻が9時30分と確認できたら、作成者または編集権限のある人が本文を修正し、Bのコメントへ「9時30分へ修正しました」と返信して解決にします。確認できなければ未解決のまま残し、公開に使う完成版とは呼ばないようにします。この順序はGoogleドキュメントの必須仕様ではなく、複数人の指摘を処理する一般的な作業例です。コメントを解決しただけで文書本文が変わらない点を、練習文で一度確かめてください。

モードが「編集」のままなら入力が本文へ直接反映されます。変更を提案として残したい時は、入力前に画面右上の表示が「提案」になっているか確かめます。誤って直接直した場合には、慌てて別ファイルを作らず、まず版の履歴で変更時点を確認できます。履歴から復元する前には、その後に他の人が加えた変更を失わないかも見てください。

完成版は「提案がない」だけで判断しない

コメントと提案を一通り処理したら、本文を最初から読みます。今回の例なら、入口名、受付場所、開始時刻を実際の案内と照合します。提案を承認した結果、文がつながらなくなっていないかも見ます。文書名に「確認済み」などを付ける前に、共有相手の権限と一般的なアクセスを再確認してください。

Googleドキュメントは変更を自動保存しますが、「自動保存された」ことと「内容が承認された」ことは同じではありません。公開や印刷に使う本文は、案内を知る担当者が最終確認します。後日、誰がどこを直したか確認する必要があれば、編集権限のあるアカウントで [ファイル]→[変更履歴]→[変更履歴を表示] を開きます。Googleの公式案内では、以前の版を見るには編集権限が必要です。

最終版の確認では、作成者がまず右上のコメント表示から未解決の指摘を探し、画面上の提案も残っていないか見ます。次に、文書を初めて読む人のつもりで「入口はどこか」「受付は何時からか」を本文だけで答えられるかを確認します。確認者A・Bへ同じ文書のリンクを送り、修正した箇所だけを見てもらえば、添付ファイルをまた増やさずに済みます。二人が確認した後に作成者が公開用の文面を確定し、文書名や共有相手を見直します。確認前の版をダウンロードして使わないよう、実際に配るPDFや印刷物は確定後に作ります。

共有相手が「文書を開けない」と言った時は、URLを送り直すだけでなく、相手が指定したGoogleアカウントで開いているか、一般的なアクセスを制限付きにしたまま相手を追加できているかを確認します。提案が見えない時は、まず編集モードの表示を見ます。権限を広げる前に、相手が本当に編集する必要があるかを決めます。

「コメントしたのに相手が気付かない」ときには、コメントが目的の文へ付いているか、相手が同じファイルを開いているかを見ます。通知メールが届いたかどうかだけで作業完了と判断せず、文書上で返信または提案への判断が付いたかを確認します。確認者が席を外している場合も、未解決のコメントを勝手に解決済みに変えず、必要な事実確認を担当できる人へ知らせます。

まずは二文の練習用案内で、コメントを一件、提案を一件付け、承認・拒否まで試してください。同じ文書で確認できるようになれば、修正版を添付し直す回数を減らせます。共有設定や複数人での確認方法を自分たちだけで決めにくい場合は、アナデジラボへご相談ください。