「先週のお問い合わせはどこにある?」「返信したつもりだけど、まだだったかもしれない」。Gmailの受信トレイにお客様の連絡、広告、サービスの通知が並ぶと、必要なメールを探すだけで手が止まります。忙しい日は、未読の件数を見るのも負担になりがちです。

まず試したいのは、メールに目印を付ける「ラベル」と、決めた条件で目印を付ける「フィルタ」です。この記事では、パソコン版Gmailで問い合わせメールを一件ずつ整理し、よく届く通知だけを自動で分類する手順を説明します。最初から受信トレイ全体を変える必要はありません。

問い合わせと通知を分けるところから始める

ラベルは、メールに貼る付箋のようなものです。一通に複数のラベルを付けられるため、「お客様の連絡」と「要返信」の両方に当てはまるメールも整理できます。ラベルを付けても、メールを読んだり返信したりする操作は普段どおりです。

フィルタは、送信元や件名などの条件に合う受信メールへ、あらかじめ決めた処理を行う設定です。ただし、内容を読んで「対応が終わった」と判断する機能ではありません。問い合わせの種類を分ける作業と、対応状況を確認する作業を分けて考えましょう。

例えば、次の三つで始めます。名称は運用例なので、職場で分かりやすい言葉へ変えて構いません。

ラベル名 付けるメール 付け方
お客様の連絡 問い合わせや打ち合わせの連絡 内容を読んで手動で付ける
要返信 自分から次の連絡が必要なメール 内容を読んで手動で付ける
サービス通知 同じ送信元から届く定型通知 条件を確認してフィルタで付ける

同じ会社から届くメールでも、相談と広告が混ざる場合があります。会社名だけを頼りに「すべて確認不要」と分類しないことが大切です。まずは受信トレイに残したまま、目印だけを増やします。

手順1:パソコン版Gmailでラベルを作る

操作はブラウザで開くパソコン版Gmailを対象にしています。スマートフォンのアプリとは入口が異なるため、初回設定はパソコンで進めましょう。仕事用アカウントが複数ある人は、右上のアカウント表示から設定先を確認します。

  1. Gmailを開き、画面左側の「ラベル」を探します。
  2. 横にある「新しいラベルを作成」のアイコンを選びます。
  3. 名前に「お客様の連絡」と入力し、「作成」を選びます。
  4. 同じ手順で「要返信」と「サービス通知」を作ります。

次に、練習に使うメールを一通選びます。メール一覧で、そのメールの横のチェックボックスをオンにし、上部のラベルのアイコンを選びます。「お客様の連絡」を選択し、画面に表示される適用操作で反映してください。

返信が必要なら、同じメールへ「要返信」も付けます。左側のラベル名を開き、選んだメールが表示されるか確かめます。ラベルは自分のメール整理に使う目印で、相手へ「要返信」という表示が送られるわけではありません。

この段階では、色分けや細かな下位ラベルを作らなくても十分です。数を増やすより、「どんな時に付けるか」を一行で説明できる名前にすると、数日後にも迷いにくくなります。

手順2:よく届く通知にフィルタを設定する

自動分類の練習には、差出人が一定のサービス通知を使います。以下は架空の例です。「notice@example.com」から届く通知に「サービス通知」を付ける設定を考えます。実際には、ご自身が受け取っているメールの送信元へ置き換えてください。

  1. Gmail上部の検索ボックスで「検索オプションを表示」のアイコンを選びます。
  2. 送信元の欄に、対象のメールアドレスを入力します。
  3. いったん「検索」を選び、表示されたメールの内容を確認します。
  4. 同じ条件で検索オプションを開き、「フィルタを作成」を選びます。
  5. 「ラベルを付ける」を選び、「サービス通知」を指定します。
  6. ほかの処理は追加せず、「フィルタを作成」で保存します。

検索結果に、大事な問い合わせや別用途の通知が混ざるなら、保存前に条件を見直します。例えば、特定の送信元だけでは範囲が広い場合、件名などの条件も検討できます。ただし、条件を増やしすぎると表記が変わったメールを拾えなくなるため、実際の検索結果を見て判断してください。

初回は「受信トレイをスキップ」「既読にする」「削除する」を選ばず、ラベルを付けるだけにします。次に届いた対象メールでラベルの有無を確認し、数通を見てから範囲を広げましょう。フィルタを付けたメールへの返信も、同じ条件に一致するとは限りません。

手順3:返信前と返信後に行うことを決める

ラベルを作っても、確認する時間が決まらなければ未対応は残ります。例えば、午前と終業前に「要返信」を開く運用にします。メールを読んで返信が必要なら目印を付け、返信後にその目印を外すところまでを一組の作業にしましょう。

「要返信」を外す時は、対象メールを選び、上部のラベルのアイコンを開きます。「要返信」のチェックを外し、適用操作で反映します。「お客様の連絡」は残せば、後からやり取りを探す目印として使えます。メール自体を削除する操作とは分けてください。

既存のメールに付けたラベルは、新しい返信へ自動で引き継がれるとは限りません。「要返信」の一覧だけで確認を終えず、受信トレイの新着メールも毎日読み、必要な返信へ目印を付けます。フィルタで付けるラベルも、新着メールが設定条件に一致するかを確認します。

ただし、返信を一通送っただけで案件全体が終わるとは限りません。見積りを作ってから連絡する場合は、次に行う作業と期限を、普段使っている予定表や対応記録へ残します。「お客様の回答待ち」と「自分の作業待ち」を混同しないことがポイントです。

担当者が休む時は、ラベル名だけを伝えても別の人は同じ状態を確認できません。通常のラベルは自分のアカウントでの整理用です。引継ぎが必要な案件は、社内で認められた方法で、相手・用件・期限・次の担当を共有してください。パスワードの共有で代用する方法は避けます。

分類がうまくいかない時の確認順序

ラベルが付かない時

メールの差出人アドレスとフィルタ条件を見比べます。表示名が同じでも、アドレスが変わっている場合があります。設定前からあるメールと、設定後に届いたメールも区別してください。過去メールも整理したい時は、まず検索結果を確認し、対象だけに手動でラベルを付ける方法から始められます。

関係のないメールにも付く時

件名の短い言葉だけなど、条件が広すぎないか確認します。Gmailの「設定」から「すべての設定を表示」を開き、「フィルタとブロック中のアドレス」で対象のルールを確認し、編集または削除します。条件変更後に、同じ検索を試してください。

ルールを削除しても、過去のメールへ付いたラベルを手直しする作業は別に考えます。自動分類を止めたいのか、すでに付いた目印を外したいのかを分けると、やり直す範囲が分かります。

未読が多くて見直せない時

過去のメールを全部整理しようとせず、現在対応中の問い合わせから始めます。既読・未読は「開いたかどうか」、要返信は「次に自分の連絡が必要かどうか」と使い分けると、読んだけれど未対応のメールを区別できます。

今日の問い合わせ一通で試してみよう

導入前は、受信トレイを眺めて対象のメールを探します。導入後の運用例では、「お客様の連絡」でやり取りを探し、「要返信」で次の連絡を確認します。確認場所が決まれば、メールを探す時間より、お客様へ伝える内容の確認に意識を向けやすくなります。

  • 設定したGoogleアカウントを確認した。
  • 一通にラベルを付け、左側の一覧から見つけられた。
  • フィルタの検索結果に無関係なメールが混ざらないか見た。
  • 初回のフィルタはラベル付けだけにした。
  • 返信が必要なメールを確認する時間を決めた。

まずは今日届いた問い合わせ一通にラベルを付けてみてください。返信文を繰り返し入力しているなら、次の段階としてGmailのテンプレートで返信文を保存する方法も役立ちます。受信メールを探す作業と、返信を書く作業を順に整えましょう。

参考にした公式情報

公式情報の確認日:2026年10月14日。メニューの表記や配置が異なる場合は、以下のパソコン向け案内を確認してください。

メールの分類と問い合わせ後の対応をどう組み合わせるか迷う場合は、アナデジラボへご相談ください。現在の受付方法に合わせて、少ないルールから整理できます。